真空便器のメカニズム

2023.01.31
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今回は、真空式トイレの便器はどんなメカニズムで洗浄しているのかについてご説明します。

【部品構成と洗浄シーケンス】下図参照




A:プッシュボタン:空圧式(電気は使用していません)
B:コントロールメカニズム:空圧、真空圧を制御します。
C: 排出バルブ:コントロールメカニズムを介して、真空圧が排出バルブへ入り、バルブが開き汚水が排出されます。
D:給水バルブ:コントロールメカニズムを介して、真空圧が給水バルブへ入り、バルブが開き水が流れます。
E:フラッシングリング:洗浄水が出るリングです。

メカニズム

EVAC社の便器は電気を使用せず、真空状態にされた汚水配管の真空圧を作動源にしています。

① プッシュボタンを押すことにより、ホースでつながれたコントロールメカニズムに空気圧が供給されます。
コントロールメカニズムは常に汚水配管から真空圧を受けています。
② 空気圧がコントロールメカニズムに送られると洗浄のシーケンスがスタートし、
コントロールメカニズムが給水バルブおよび排出バルブに真空圧を伝えます。
③ 給水バルブが開き、フラッシングリングから洗浄水が便器に注入され便器内を洗い流します。
④ 少し遅れて排出バルブ内にも真空圧が伝わり、便器内の汚物は大気圧と真空配管内の圧力差により吸引されます。
⑤ 次に、コントロールメカニズムの洗浄サイクルは「開」に移行し、
排出バルブに大気圧が吸引され洗浄バルブが閉じられます。
⑥ その少し後に、大気圧が給水バルブにも伝わり、便器の底に一定量の洗浄水を溜めて給水バルブが閉じます。
⑦ 洗浄サイクル終了後、プッシュボタン及びシステムは次の使用に備えます。
⑧ このように便器が作動すると、大気が汚水配管に吸入され真空圧が低下しますが(圧力値が高くなる)、
真空圧を自動管理している真空装置が起動して常に一定の真空圧を確保し、この動作が繰り返されます。